花咲く頃に会いましょう。

〜壱〜

戦争が続いています。
いつからなのか、もう忘れてしまいました。
村は寂れ、草木は枯れ、土地は荒れ、日毎に生活は困窮を極めていく。

夫は戦場へ行ってしまった。
夫だけではない。村の男たちは皆、戦地へ。
護りたいものの為。
けれど、残された者の気持ちはどうなるのか。
唯、側にいて欲しいだけなのに。

もともと人口の多い村ではなかった。
戦争が始まってからしばらくすると村を離れる者も現れ始めた。
人がいなくなるまでにそれほど時間はかからなかった。
最後に残ったのは私と―少年が、一人。


年のころは12、3といったところだろうか?
彼はどんな生活を送っていたのだろう?
今となっては知る術もないけれど。
どこか、不思議な感じのする少年だった。


『・・・ねぇ。
 どうして人は、その寂しさを消すことが出来ないのかな?
 苦しいだけだってわかってるのに。
 寂しいからって、こんなこと・・・続けていてもなんにもならないのにね。』』

『私は・・・。』

私は?

そう。
寂しいのだ。
だから、こんなくだらないことが続いている。
なぜ、止めないのだろう?
なぜ、止められないのだろう?

少し、目眩を感じた。

気がつくと、少年が私の顔を覗き込んでいる。
光を受けて紫色の覗く・・・少し、不思議な輝き。
あの人・・・夫も、こんな眼をしていた。
こみ上げてくる、想い。
ただ、どうすることも出来ず、私は、待っているだけ。


いつもと変らない日々が続く。
日常。
嫌な噂も耳にする。
けれど私は、この荒れ果てた土地で、あの人の帰りを待ちつづける。

彼を、信じて


To Be Continued ...

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